無用の用。

竹久夢二の花図案  どくだみ。

 

どくだみ という植物は

ご存知だろうか?

 

子供の頃

まだ ぎりぎり 空き地なるものが

存在していた頃。

すべての土が どくだみの葉で

覆い尽くされていた。

それだけ 生命力が 強かった。

 

その どくだみは

十薬 という名が ついているほど

効能が 多かった。

私の母親も どくだみを干して

お茶にしていた。

それしかないから 飲むけれど

美味しいと 思った記憶は

ないな。

 

どくだみの花は 白くて かわいい。

だけど

花びらだと 信じていたものは

葉 であった。

切手の図案で

オレンジ色になっている部分が

花 なのだそうだ。

小さな花の 集合体。

 

あの頃

至るところにあった 空き地は

あれよあれよという間に

消滅してしまった。

 

これが 豊かになる

と いうことだったのだろうか。

 

今を生きる

子どもさんたちよ

空き地って

どういうものか ご存知ですか。

君たちと いっしょに

遊んでみたかったよね。